中華アクションカメラで遊んでみる

 本業の方で最近テストした中華アクションカメラが釣りなどのアウトドアにも使えそうで、なかなか面白いのでご紹介します(^^)。

 まず、アクションカメラって何?な方のためにざっと説明すると、要するに「体や乗り物に取り付けて撮影できる小型軽量ビデオカメラ」の事、ウェアラブルカメラとも言います。YouTubeでウォータースライダーを滑り降りる様子を撮影者視点で撮った映像なんかよくありますね、アレです。GoPro社の製品が有名ですが、最近それ「もどき」が中国メーカーから安くわんさか出てるのです。

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 テストした機種は「APEMAN A80」、中国の深センにある「猿人国際有限会社」の製品です。Amazonで7,980円、さらに1,500円割引で6,480円でした…GoProは下位機種でも25,000円ぐらいしますので1/4の価格、安い!

【カメラ本体と同梱品】

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 意外に高級感のある渋いパッケージです。ASUSとかAppleのパッケージみたい。

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 こんな立派なキャリングケースに一式収納されています。

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 ケースの中身はこんな感じ。立体物は下側に、平たいものは上側のポケットに収納されています。カメラ本体は防水ケースに入れた状態で収納されています。これ以外に手帳サイズのマニュアルが付いており、ちゃんと日本語もあります。ただし、「機械翻訳じゃないだろうけど、日本語が喋れる中国人スタッフさんが書いた的微妙に怪しい日本語」です(笑)。

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 中身はこんなラインナップ。予備バッテリが付いてるのが良いですね。本体のマイクロUSB端子から充電できるので充電器は付属していませんが、急速充電器が別売であります、電池さらに2個付きで1,680円とこれまたリーズナブル。なお、電池持ちは1個あたり1時間ちょっとぐらいです。

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カメラ本体は幅60mm×高さ40mm×厚み25mm、森永キャラメルの箱より少し小さめといったところです。レンズの横の黄色いボタンが電源兼モード切替。このカメラのレンズはパンフォーカスと言って、60㎝~∞までピントが合うレンズなのでオートフォーカスやマクロ機能はありません。レンズキャップはないので、傷を付けないよう持ち運ぶ時は防水ケースに入れておくのが良さそうです。

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 裏側には2インチの液晶ディスプレイが付いています。タッチパネル式ではなく、操作は本体のボタンで行います。

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 天面にはシャッターボタン兼設定時のEnterボタンと、Wi-Fiの動作インジケータ用LED。

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 右側面には設定項目の選択やズーム操作に使うUP/DOWNボタン。UPボタンはWi-FiのON/OFFショートカットキーにもなっています。

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 左側面には充電用のMicro USBポートとMicro HDMI出力ポート、Micro SDカードスロット。Micro SDは128GByteまで対応です。

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 底面には電池の入れ口があります。これ、ロックボタンと電池蓋のツメが近すぎて開けづらいです。小さいメガネドライバーをキャリングケースに入れておくと良いと思います。

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 カメラ自体には三脚用のカメラネジはないので、このようにトライポッドアダプタに本体を取り付けてから三脚に固定する形になります。

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 トライポッドアダプタの裏面にはクリップマウントが取り付けられるようになっていて、服のポケットなどにカメラを付けることが可能ですが、これでは向きが調整できません。クリップマウントはここにしか取り付け出来ない構造で、アーム類は繋げることが出来ませんので、あまり役に立たない感じです。ヘッドマウントやチェストマウント用のハーネスも付属していませんが、GoPro用のマウントと互換性があるようですから、体に取り付けて撮影したい人は追加で購入する必要があります。3,000円ぐらいで売られてますね(^^)。

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 アーム類はこのように色々組み合わせてカメラを色んなアングルで固定できるようになっています。

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 トライポッドアダプターには上下にカメラネジがあるので、このように吊り下げで固定することも出来ます。

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 防水ケースは結構厚みのあるアクリル製で、パッキンもしっかりしています。40m防水なので水中撮影も可能です。ドア部とパッキンの予備がついてるのも嬉しいところ。

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 防水ケースに入れたところ。各ボタンは操作できますが、充電等のポートはこの状態では使えません。

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 この状態で、このように付属のバーマウントを付ければ自転車やバイクのハンドルにカメラを固定できます。

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 貼り付け用ベースとベルクロを使うと、このようになって角柱なんかにも縛り付けることができます。

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 貼り付け用ベースはカメラネジのインサートがあるものと通し穴になっているもの、2枚付属しています。私の場合、このカメラを工場の配管や安全柵なんかに固定して生産設備や作業者の動きを撮影するのに使っているので、通し穴付きベースを使えば設備のボルトを皿ネジや低頭ビスに交換して共締めすればどこにでも付けられます。これは非常にありがたいです。

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 ビデオモードでUPボタンを押すとWi-Fiモードになり、スマホアプリでこのように画像を確認しながら撮影したり、カメラ単体で撮影しておいた画像をダウンロードしたりできます。タモの柄にカメラを取り付けるマウントを作ったら、カメラを水中に沈めて魚がヒットするところをスマホで見ることもできますね(^^)。

【静止画撮影テスト】

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 このカメラ、アクションカメラとしては珍しく4倍ズームが付いています。上が最大広角で画角170度、下が最大望遠で画角70度です。

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 ズームは撮影中にカメラ右のUP/DOWNボタンを長押しすると0.1倍単位で動作しますが、ズームしてもレンズが動かないので残念ながら光学ズームではないようです。単に画像の中央部を拡大しているだけの「デジタルズーム」ですね、写真中央の鉄塔部分を広角・望遠それぞれの画像で拡大してみると同じ程度の解像度しかありません。

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 試しに同じ風景をスマホ(iPhone SE)で撮影してみるとこんな感じ。断然iPhoneのほうがキレイです。

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 鉄塔部分を同じように拡大してみると、iPhoneの方はAPEMAN A80では全く分解できていない鉄柵までハッキリ写っています。

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 田んぼ部分も、A80は手前の稲穂は識別できるけど奥のほうは黄色い絨毯のようです。iPhoneのカメラの方がレンズ画角が狭い分遠くのモノの解像度が高いアドバンテージはあるにしても、A80は圧倒的に見劣りします…というか、iPhoneが凄すぎます。

 A80のイメージセンサはSONYのIMX078で、4K(12万画素)イメージセンサでは一番安いヤツです。iPhone SEも同じSONYの4KイメージセンサですがIMX200系という遥かに上位のデバイスですから色の再現性やDレンジに大きな違いがあります。あと、レンズもA80は見た感じただのφ12mmボードレンズのようですし、レンズ性能もiPhoneとは比べるべくもないでしょう。

※レンズ性能は高周波域、つまり「細かい明暗の変化を正確に撮像素子に伝える能力」に特に大きく差が出ます。要するに安いレンズでは遠くの小さく見えてるモノはレンズを通った時点でボケて消えてしまうので、撮像素子の画素数だけ上げても全く無意味なのです。中華カメラは確かにスペック上4Kの画像は撮れるのですが、レンズで手抜きしているので実際の画像はDVD画質(480P)でもアラが見える程度の事が多いです。レンズの性能はMTF(Modulation Transfer Function)曲線というグラフで表されますが、知識が無いと見ても意味が分かりません。これに対して撮像素子は画素数が多いほうが高画質だと客に「錯覚」させやすいので、メーカはコストを掛けて高精細の撮像素子を積んでその分レンズで手を抜く手口で客を騙すのです。この手のカメラのカタログスペックが全く信用できない理由がこれです。中華カメラはネットのレビューで撮影画像サンプルを見てから買うことをお勧めします。

 また、A80の方はJPEGノイズも酷いです。上の鉄塔の画像で、周囲にモヤモヤした模様が見えるのがJPEGノイズです。iPhoneは色目を整えたり鮮鋭度を向上するなどの画質改善処理をしているようですが、A80は撮影した画像を処理してキレイに加工するエンジンがヘボいということです。一番上のAmazonの販売画面で静止画最高20Mピクセルと謳っていますが、そもそもイメージセンサが4K=12Mなのに20Mに引き伸ばして保存しても無駄にデータ量が増えるだけで全く意味がありません。12M以下で使いましょう。

 もっとも、アクションカメラは基本的に静止画の画質を云々する機器ではなく、動くものに装着して迫力ある動画を撮るためのツールなので「まぁこんなもんだろ」ってところです。静止画を撮影するなら普通に光学ズームが付いたデジカメを使うのが一番です。

【動画撮影テスト】



 Full HD(1920×1080) 60fpsの設定にして動画を撮影してみました。4K動画も撮れますが、上述の通り4Kイメージセンサ搭載と言っても4Kの性能なんて全く出てないのは明らかですし、フレームレートも24fpsまでしか出ない上に手振れ補正が出来なくなるし、容量もムダに食うし…で、全く意味がないです。

 上の動画は列車の最前部に立って片手持ちで撮影しています。ちなみにこの風景は栃木県の真岡鐡道という田舎のローカル単線で超揺れますが、電子式手振れ補正が効いてて細かいブレは無いですね。また、コマ落ちもなく滑らかです。画質も、動画ならアラが見えにくいのでそこそこです。



 こちらの動画は、カメラを持った両手を窓に押し付けて固定して撮影しています。列車の微振動は手振れ補正でキャンセルされて、そこそこ見られる感じだと思います。

 なお、動画撮影はVGAサイズから4Kまで解像度を替えて撮影できる他、外部電源の入り切りをトリガとして撮影開始・停止し、一定時間のループで撮影するドライブレコーダー機能や、5秒間隔までのタイムラプス(間欠撮影)にも対応しています。

 さらに動体検知機能もあるので、防犯用として人がカメラの視界に入ったら録画することも可能ですが、試してみた限りカメラの1m前ぐらいまで人が接近しないと検知しません。

注:ドライブレコーダー機能は、衝撃検知して画像保存するような機能もないので、「それっぽく使えなくもない」程度です。ドライブレコーダーが欲しい人は普通にドライブレコーダー、人体検知撮影するなら普通にトレイルカメラを買った方が良いと思います。

【まとめ】

1.APEMAN A80の画質は値段相応で大したことはないものの、動画ならそこそこ見られる。ただし4K対応と言っても画質的にFull HD以下で使うのが妥当

2.付属品類も一通り揃っており、アクションカメラを使って面白い動画を撮影してみたいがGoProは高いしな~、という人がまず遊んでみるには良さそう

3.付属のマウント類は自転車、バイク、車などに取り付けることを前提にしたもの、人体に装着するハーネスは別途購入が必要

 ざっくりまとめるとこんなところでしょうか。まぁ、結論としては、「6,480円(税抜)分の仕事は十分にしてあるけど、基本性能はGoProには遠く及ばない。でもオモチャとしてはいいんじゃない?」という事になります(^^;。以上、ご参考まで。
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コメント

みさき爺

面白そう
面白そうですね。なんと言っても肩のこらないリーズナブルな値段がいいです。
使ってみて思っているものと違っても、諦めがつきそうです。

西川ニッカ

Gopro欲しいが高いので手が出ませんでした。コアユ釣りも単独行動が多いので釣れる様を動画や静止画になかなか撮れないので、これなら画質は気にしなければ役立ちそうですねえ。少し悩んでみよーかな。

眩影

Re: 面白そう
> みさき爺さん
アクションカメラって面白そうだからお試ししてみたい、という向きには良いと思います、安いですし(^^)。使ってみれば自分が求めるのが何かハッキリしますからね(^^)。友釣りで、狙うポイントにカメラ沈めておいて鮎が掛かるところ撮ったら面白そうですね、みさきさんのような手練れと初心者のオトリの動きの違いなんかも一目瞭然でしょうね(^^)。

眩影

Re: タイトルなし
> 西川ニッカさん
この記事のテストの仕方はかなり意地悪です(笑)。田んぼや森みたいに似たような色の細かい明暗差が多い風景はレンズと撮像素子の実力がモロに出ます、このカメラでも街場撮ったらまあまあ綺麗ですよ、動画に映ってる建物なんかは綺麗でしょ(^^)。釣り動画なら、100均の帽子のツバに穴開けてカメラネジと互換のW1/4ネジで固定してやったらヘッドマウントに出来そうなので、今度試したいと思います(^^)。

ヒコ

お疲れ様
私が買ったのはA66Sなんで多分その下位機種だと思います。あのレンズで記録だけ4Kにしてもね、サイズ食うだけですよね。笑
でも、WiFiがあるのは○ですね。
GoProは流石にもう少しまともなレンズ使ってますよね。

眩影

Re: タイトルなし
> ヒコさん
表に1080Pとロゴがあったので、多分ヒコさんのはA66だろうなと思ってました(笑)。A66にWi-Fiが付いてるA70ってのもあるようです。レンズがあれじゃ、A66でも撮れる画質は同じような物だと思います(^^;。A80の上位機種のA100 Torawoならレンズ、イメージセンサともにアップグレードされてるので、もしお買い増しするならお勧めします。このA80は仕事用なので、個人持ちで買うなら少し張り込んでA100だなと思いました(笑)。

ムー

このメーカーの昨年ぐらいのモデルを持ってます。(^^;

川の中の石が磨かれているところに仕掛けて、鮎がバケを食いつくところの動画を撮ろうと思ったのですが、まだ実現していません。。。(´д`)

眩影

Re: タイトルなし
> ムーさん
結構みんな買ってんですね、中華アクションカメラ(笑)。バケに食うところ撮ろうとすると、結構な速度で流してるから難しいでしょうね(^^;。カメラにもウキ付けて一緒に流すとか…1人じゃ無理か(笑)。

たけたけ

おおおお!
只今購入検討中です(笑)
Wi-Fi付きがいいですね
この価格でクオリティー求めたらあきません。。。。(笑)

眩影

Re: おおおお!
> たけたけさん
他にも数社似たようなもの出してるメーカーがありますが、買うならどのメーカでもいいからフラグシップ機ですね、フラグシップでも1万円台です(^^)。やはり、レンズにカネかけられるとなるとそのぐらいの価格帯やないとあきませんね。釣具も1万円の壁がありますが、同じことみたいです(^^;。

右京

検討中でした
どんなんかなぁって購入前提として
選択肢にあげてました。笑笑
ここまで詳しくレポートありがたいです。
やっぱり後5000円追加?すべき?

眩影

Re: 検討中でした
> 右京さん
これの上位機種はA100 Trawoですが、撮像素子、レンズ共にグレードアップしててネットのレビュー見ても色再現が良いです。またチップセットもレベルアップされてて4K30fps対応ですね。私はどうせ数千円の差ならフラグシップ買います…が、何故か今メーカが出荷止めてるっぽいですね、モデルチェンジかな(^^;?
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眩影

Yahoo!から引っ越してきました。釣り暦40年、色んな釣りを浮気して何ひとつ極めていないおバカ釣り師です。お金使わず知恵使おうをスローガンに色々な釣法・ハンドメイド釣り具の研究に勤しんでおります。どうぞ御笑覧ください。

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